【書評】アレルギーの9割は腸で治る![腸内細菌と現代病]

【書評】アレルギーの9割は腸で治る![腸内細菌と現代病]
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どうもタスです。

先日、0歳の息子が食物アレルギーによるアナフィラキシーを発症してしまい、救急車も利用する大事態となりました。現在は体調も良くなり、普段通りの生活に戻った訳ですが、そのような事態を経験したこともあって、アレルギーの知識を付けようと本書を購入しました。先ずは敵を知ることと、今後の付き合い方、改善の仕方などが知りたかったからです。

本書を読みアレルギーは怖いけれど、異常に恐れる必要は無い。そのキーワードは書名にもなっているとおり「腸内フローラ(腸内細菌)」であることが分かりました。そこで今回は、読書習慣を始めて61冊目の本として「アレルギーの9割は腸で治る!クスリに頼らない免疫力のつくり方(だいわ文庫)」を読了したのでお伝えします。

 

著者のご紹介

藤田 紘一郎(ふじた こういちろう)
1939年、中国北東部(満州)に生まれる。東京医科歯科大学医学部を卒業し、東京大学大学院医学系研究科博士課程を修了。医学博士。金沢医科大学教授、長崎大学教授を経て、東京医科歯科大学大学院教授を経て、現在は同大学名誉教授。人間総合科学大学教授。専門は寄生虫学と熱帯医学、感染免疫学。1983年に寄生虫体内のアレルゲン発見で小泉賞を受賞。2000年にヒトATLウイルス伝染経路などで日本文化振興会社会文化賞および国際文化栄誉賞を受賞。

 

目次

プロローグ 日本人の約30%がアレルギー持ち!
第1章 アレルギーは「現代病」である
 ’60年代から急速に増加したアレルギー
 キレイ社会の落とし穴
 自然と共生してきた日本の暮らし
 アレルギーのない環境とは?
第2章 バイ菌はアレルギーに効く万能薬!?
 母乳はアレルギーの発症を防ぐ!
 子どもを過保護に育てると、免疫力が下がる
 アレルギーと予防接種
 私の”人体実験”の成果
第3章 腸が荒れるとアレルギーになる!?
 腸内細菌は健康のバロメーター
 現代人の腸内細菌が減っている
 腸内細菌が喜ぶものを食べよう
 お腹の調子が悪いと、突然、食物アレルギーに!?
第4章 アレルギーの仕組み
 不潔な水に病原菌がいないワケ
 アレルギー発症の仕組みとは
 免疫のバランスは西洋医学では解決できない
第5章 免疫力は腸内細菌がカギ
 免疫力は腸がつくる
 ステロイドでは治らない
 ウソでも笑えば、NK細胞活性が上昇する
第6章 ガンにもアレルギーにも勝つ免疫力をつける!
 免疫力は「食」から
 ”アラフォー”の独身男性に警告!
 活性酸素は体をサビさせる!
 「健康」は自然がくれる

 

アレルギーは現代病

【書評】アレルギーの9割は腸で治る![腸内細菌と現代病]

本書は、お腹で15年以上サナダムシを飼っていた「変わり者」と言われ続けていた(続けていたかは定かではないが)著者がアレルギーに対して西洋医学ではなく、東洋医学的アプローチで対処する方法を具体例を挙げて示してくれる一冊です。なぜ西洋医学では対処できないのかは本書でご確認ください。

しかし、アレルギーというのはまさに「現代病」だということがまざまざと突き付けられた。確かに、これだけ対処に苦しんでいるアレルギーが過去にはどのように対処していたのだろう?アレルギーが進化しているのか?イタチごっこなのか?…etc という疑問は誰しもが抱くものです。その答えは簡単で、過去には無い現代病であり、その理由は「キレイ社会」になってしまったから。もとは寄生虫や細菌、ウイルスと戦っていた抗体が、キレイ社会になった現代では暇すぎて余計なこと(従来は相手にしなかった異物への反応)をしてしまっているのがアレルギー反応だというのです。

一例として、スギ花粉症は第一号患者が出たのが1963年だと言います。スギ花粉症は発症してからまだ60年も経っていないのです。しかも、その第一号患者が住む栃木県日光市のスギ並木は、花粉症が発症した年に植えられたものではなく、17世紀前半に植えられたそうです。つまり、昔からスギ花粉が飛んでいたわけです。そのため、「昔の人のはスギ花粉を異物として排除する機能が、体内に備わっていたのだ」と推測できると言っています。まさにアレルギーは現代病である証左ですね。

 

食物アレルギーの原因は腸の免疫力低下

【書評】アレルギーの9割は腸で治る![腸内細菌と現代病]

そんなアレルギーへの対処として著者が提示する解決方法が「人間が共生できる異物を以って対処する」ということです。その異物こそが腸内細菌であり、腸内フローラを正常に保つことこそがアレルギー反応を起こさない手段だということです。

なお、腸内細菌には善玉菌、悪玉菌、日和見金がありますが、悪玉菌の大腸菌は必ずしも「悪」ではないとのこと。例えば、「ビタミンを合成したり、他の有害な細菌が大腸に定着するのを阻害するなど、私たちを病気から守ってくれる働きもある」ので、それぞれの菌のバランスが大事だということです。

本書では食物アレルギーについて以下が原因と断言しています。

食物アレルギーが起こる発端は、原因食物のたんぱく質を腸内でアミノ酸まで分解できず、たんぱくのまま吸収してしまうことです。それによって抗体ができて、アレルギー症状が出現するのです。

そして、原因食物のたんぱく質を腸が分解できなかったのは、

大人になってから突然発現する食物アレルギーは、たいていが腸の荒れているときにその原因食物を食べたことが引き金になります。乳幼児の場合には、母乳で免疫システムを整える前に、早くから離乳食を与えると、腸管を荒らしてしまった結果、卵などの食品のたんぱくがそのまま吸収されてアレルギーを起こすのです。

いずれにせよ、人間の免疫力は腸内環境を整えることで強化されると言っているので、腸が弱っていることや超環境が整っていない時点で対象の食品を食べることが発症の原因だということが分かります。

 

本書は基礎知識の取得(プラスα)を目的とするべき

【書評】アレルギーの9割は腸で治る![腸内細菌と現代病]

しかし、何やら腑に落ちない点も数あるなと自問自答していました。ほとんどの話は筋が通っているし、根拠となるデータも提示されています。もちろん、著者の実体験がもとになっているので信憑性は高いです。

ただ、腸が弱っているときに食物を食べることで発症するという根拠がありません。正確に言うと、弱っているとはどのような状態なのか。分解できずそのまま吸収される食品は何か。それはなぜ人によって違うのか。などなど、科学的定量性を以って示されていないことが原因なのだと感じます。

これは著者が発刊している他書籍を読めば分かるのか、それともまだ科学的に判明していない事象なのか(現代病である所以ですね)、理由は判然としませんが、後半の怒涛の主観的論点(癌に関する指摘)もそれを助長しています。

本書はアレルギーに関して、原因となる環境や母子との関係、寄生虫や腸内細菌、西洋医学や東洋医学の観点、免疫システムとNK細胞と癌についてなど、多岐に渡って基礎的な知識を得れるため、とても参考になります。敢えて付け加えるなら、客観的評価を行うための上記根拠となる種々のデータが欲しかったことと、「もしアレルギーに罹患した場合の付き合い方」についても言及頂きたかったというところです。

何はともあれ、著者の強靭な心身を拝見するという観点も本書は面白くさせているとは思います(笑)

「いままで食べたなかで一番珍しい食べ物は、香港のサルの脳みそです。中国の広東では、炒ったゴキブリに塩をふって食べました。パリパリッとして、おいしいですよ。 あと、コウモリはフルーツを食べているからおいしいです。これは、日本脳炎ウイルスをコウモリが持っているんじゃないかという推測をして、ウイルスを分離した後に食べました。研究の一環です。 そうそう、私はサナダムシのキヨミちゃんをお腹に飼っていましたが、そのサナダムシを照り焼きにして食べたこともあります。コリコリして、けっこういけます。サナダムシはヒトの腸管と同じ構造をしていて、ビタミンとか酵素とか、生きるために必要な最低限のものを持っているので、栄養にいいだろうと思って食べたんです」

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