![【書評】読めばわかる算数1&2[復習に最適な教材]](https://tasulife-23.com/wp-content/uploads/2020/03/00.jpg)
どうもタスです。
本を読み始めて気付くこととして、私には基礎知識が足りないなと感じる。特に、科学系の本を読んだ場合、基礎知識があるかどうかで読解力が違うことに気付いた。読みながら不明点を調べて学習すれば良いのだが、この際、復習がてら参考書を読んでみようと思い立ったのである。
そこで今回は、読書習慣を始めて43、44冊目の本として「読めばわかる算数1」と「読めばわかる算数2」を読了したのでお伝えする。そう、復習はまさかの小学生まで遡ってみた。
幸いにもKindle Unlimitedで読めたのが本書を手に取った決定打だった。
<小学校の学び直し>
- 【書評】読めばわかる算数1&2[復習に最適な教材] ~ 小学校の算数はこれ一冊で。
- 【書評】小学生の理科[子供の学ぶ意識を呼び起こそう] ~ 小学校の理科はこれ一冊で。
- 【書評】小6 算数・国語・理科・社会・英語 寝る前5分暗記ブック ~ 小学校の総まとめは本書で日々少しずつ学ぼう。
<中学校の学び直し>
- 【書評】中学3年間の数学を8時間でやり直す本[予習復習のためのハンドブック] ~ 中学数学の辞書的用途に。
- 【書評】中学校の「理科」を徹底攻略[面白い授業を見よう] ~ 面白い授業で学びやすい。
- 【書評】中学歴史 平成30年度文部科学省検定不合格教科書[国史を学ぶ] ~ 日本の国史を学ぼう。
著者のご紹介
近藤 善治(こんどう よしはる)
渋谷教育学園渋谷中学校高等学校教諭。横浜市立大学文学部数学科卒業。大学卒業後は塾や予備校、専門学校で数学を教える。その後、渋谷教育学園渋谷中学高等学校の教諭として現在に至る。
とても偏差値の高い学校のようで(私立中学はほとんど知らない…)、本参考書も理解しやすかったです。
目次
※以下のカッコ内は各章で学ぶ概念の要約を記述しています。
算数1
いろいろな数(分数、少数、倍数と約数、偶数と奇数、概数)
いろいろな文章問題1(和差算と分配算、差集め算、平均算、消去算)
いろいろな文章問題2(仕事算、損益算、つるかめ算、相当算、濃度算)
速さと距離と時間(流水算、旅人算、通過算)
いろいろな文章問題3(植木算、ニュートン算、時計算、日歴算、年齢算)
算数2
三角形と多角形(三角形、四角形、正多角形、線対象と点対称)
角度(対頂角、同位角、錯角、内角、外角、外角定理)
円(円周と直径、比例、円周の差と和、扇形の弧の長さ)
合同と相似(合同、様々な角度、相似、ピラミッド相似、直角三角形相似)
面積(正方形、長方形、三角形、平行四辺形、台形、ひし形、円、扇形、複合図形)
立体的な図形(角柱、円柱、錐体、柱体、柱体の表面積、錐体の表面積)
小学校の算数は意外と難しい
一通り復習して感じたことは、「小学校でここまで学習したっけ?」である。もちろん、読んでいて躓くことはないのだが、意外と難しい。テストを行おうものなら、そこそこ頭に入れこまないと戦えないレベルである。小学生を舐めていたのと同時に、もし、過去に勉強していたのなら(しているはずだが…)、記憶が無くなることも簡単なのだと実感した。
ただし、全く記憶がないわけではなく、「あぁ、こんなこと学んだな」と思い出せるといえばそうである。ただし、いつ学んだのかまでは覚えていないのと同時に、小学生レベルとは思えなかったのである。
特に、算数1の方は、和差算あたりから始まる計算問題はSPI試験(今でもやっているのだろうか?)でも登場するくらい大人でも解けない人がいるといっても過言ではない問題が出てくる。食塩水がどうのこうのって濃度算はよく出題される問題である。基本的には目次に記載した算数を学ぶので、興味があれば一読しても良いと思う。
読了までの時間は1~2日あれば十分だと思う。算数1は数の概念で文章問題が多く、算数2は図形問題で面積や体積の計算が主になる。
片手間に読める算数学習書
両冊ともキャラクターが街を探索をしながらいろいろな算数問題を解いていく、ストーリーを展開しながら学習するスタイルになっている。子供に読み易いどころか、大人にも読み易く、それぞれの章も読みきりになっているためつまみ食いならぬつまみ学習が可能である。また、電子化している点は評価が高い。色んなデバイスで学習可能なため、場所や時間を問わずに行えるからである。
私も含め、子供が小学生になる親(ウチはまだ数年先だが、、、)としては、復習がてら苦にならずに手に取れる内容になっている。一つ注文するとすれば、本書は参考書なので紙面量的に難しいのかもしれないが、このような算数がどう役に立つのか語られても良いのかと思った。点だけを学ぶのも良いが、点と点を結ぶ線の意義を学ぶ機会があれば、より点を学ぶ意欲が湧くのではと思ったからだ。
そもそも学ぶ意欲がある子は放置しても勝手に学んでいく。教育は、そうでない子を対象にするべきだし、それが義務教育であると思う。とすれば、学ぶ目的が理解できるよう手助けすることが重要である。
本書は学ぶ意欲がある子(大人含めて)にとって、片手間に場所や時間を問わずに算数を身にできる良書である。