
どうもタスです。
資産運用に関する本の2冊目を読みました。前回読んだ本は体系的な説明というよりは、どうやったらお金を増やせるの?に焦点を当てた本でした。
今回は上記の記事でも類書として紹介しましたが、引き続いて、体系的に資産運用を学ぼうと思って手に取った本です。ということで、読書習慣を始めて16冊目の本になった「一番やさしい資産運用の教科書」についてお伝えしたいと思います。
・資産運用のお勉強 シリーズ
1. 【書評】資産運用超入門。むずかしいことは分かりませんが、お金の増やし方を教えてください! ~ 投資信託の説明がとても具体的ですぐ実践できそうな内容でした。
2. 【書評】護身は経済から。経済入門 基本と常識 ~ 経済を知ることは、ほぼ直接的に資産運用に関わることなので知って損は無いです。
3. 【書評】投資信託を始める前に読みたい。投資信託 超入門 ~ 投資信託について基本用語から運用方法まで多岐に渡って解説してくれます。
この記事の目次
著者のご紹介
藤川 太(ふじかわ ふとし)
生活デザイン株式会社代表取締役。ファイナンシャルプランナーCFP認定者。宅地建物取引士。
目次
巻頭特集 今すぐチェック!資産運用の”本当のトコロ”
Part1 手持ち資産とこれから必要になるお金を把握する
Part2 家計と心を助ける!資産運用の基礎知識
Part3 安全資産 安全度ナンバーワンの債券
Part4 安全&リスク資産 お任せがうれしい投資信託
Part5 リスク資産 株式やFXなどにも目を向ける
教科書ならではの理解しやすい構成
本著は、資産運用について体系的に説明されている、本名のとおり資産運用の教科書。「絶対失敗しない 土地と一戸建ての買い方」と同様、どこから読んでも見やすい構成になっており、それぞれの項でまとめ付きで簡潔に書かれているため理解しやすい。体系的にまとめられた教科書というのはこういう構成なので勉強に向いています。
全体的な内容としては、著者がFPだからか、意外にもライフプランの設計や家計の見直し等、資産運用以前に検討した方が良いという話が多かったように思える。資産運用商品の説明は、一通り説明されており、特徴(メリットやデメリット)や向いている人とそうでない人など、細かな説明は無知の私にはとても役に立った。
本著では、安全資産(比較的安全も含む)とリスク資産がPart3,4(安全資産)とPart5(リスク資産)で分けて説明している。Part5のリスク資産の説明では、言葉では聞くが意味を知らない「FX、外貨預金、先物取引」を知ることができた。
序章に紹介されていた、2016年当時ではあるが、資産運用を行っているのはまだまだ年配者が多いのが現状のようであるということは意外であった。これだけ騒がれているのだから、もっと利用者は多いのだろうと思っていたのだが、私と同様、まだ手を出していないのか、知識不足から手を出せていないのか、そういう人たちが多いのだろう。また、年配者は、退職金などの纏まったお金で運用するのが常套手段なのだと思う。と同時に、「むずかしいことは分かりませんが、お金の増やし方を教えてください!」にも書いてある通り、銀行などに勧められるがままに始めている人も多いのだろうと思う。
抑えておきたいポイント
説明を読む限り、やはり安全資産での運用に目が行く。特に、債券ではなく投資信託の方である。条件としては以下のような感じか。
- ノーロード投資信託
- 信託報酬無し
- 無分配型
- 投信積立(時間分散でリスク低減)
- バランス型投信(商品分散でリスク低減)
- 目論見書や運用実績(騰落率)を確認
と言ったところか。ただし、バランス型投信は手数料が高いようなので、自分でリバランスできるようにならなければいけない。
P156の資産運用に役立つHPは勉強になりそうなので役立てようと思う。本著に書かれている嬉しい言葉は「多くの金融商品は、経済の成長とともに価値が上がる。」である。成長は鈍化しているが、実体経済より金融市場の規模の方が大きくなったため、長期運用することで利益を出すことを目指したい。
また、「確定拠出年金やNISAの上手な利用方法」もこれから利用する予定の人は確認しておきたい。下記の順番に優先して商品を購入することを推奨している。
- 期待利益が高いリスク資産から優先的に運用する
- 期待利益が高いものをNISAの枠内で運用する
- 期待利益が低いものは通常の口座で運用する
資産運用は何のために行うのか
老後の資産はそれほど必要だろうか?そう考えると、資産運用は何のために行うのだろうか?とさえ思ってしまう。今すぐに必要だと考えると、リスクの高い運用をしなければならないが、そのような運用はしたくはない。そうでなければ、安全を優先した運用を行うべきだが、それには多くの資金と時間が必要になる。時間が必要になる以上、結果が出るのは老後辺りになるのだろうか。
前にも話したけれど、老後の生活水準はだいぶ下がっていると思う。ましてや、私のようにインターネットや読書が趣味のものとしてはどうもお金がかかるようには思えない。かかる費用としては、お酒や旅行代が考えられるが、それだってそう毎日必要とするお金でもない。だとすると、資産運用はどうせなら増やすような仕組みの中でお金を持っていた方が、預金として持つよりまだマシだろうくらいなものなのだろうか。資産運用をプランニングする楽しみと、それに伴って実際に資産が増えていく(減るかもしれないけれど)楽しみはあるのかもしれない。
資産運用を学ぶとともに経済についても学びませんか?
資産運用と経済は切っても切れない関係です。本書で資産運用のイロハのイを学んだら、経済についても学ぶことをおススメします。
類書
NCEE(アメリカ経済教育協議会)による高校生向けパーソナルファイナンス教育「Financial Fitness For Life」を日本人向けにわかりやすくアレンジした内容です。
「老後の不安から身を守る」に焦点を当てた資産運用の教科書。