【書評】ビジネスで失敗する人の10の法則[情熱と楽観主義の旗を掲げて]

【書評】ビジネスで失敗する人の10の法則[情熱と楽観主義の旗を掲げて]
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どうもタスです。

今回はビジネス書ですが、よくある啓発書の「成功するための…」みたいなタイトルではありません。思いっきりタイトルに「失敗」という文字が入っています。まさに失敗するためにはこれを読め!の書なのです。

一風変わった書なのですが、表紙には錚々たるメンバー(ビル・ゲイツ、ジャック・ウェルチ、ウォーレン・バフェット、ルパート・マードック、アンドリュー・J・マッケンナ)が本書へ賛辞を送っていることから見ても、面白くないなんてことは有り得ません。

そこで今回は、読書習慣を始めて67冊目の本として「ビジネスで失敗する人の10の法則(日本経済新聞出版社)」を読了したのでお伝えします。

 

著者のご紹介

ドナルド・R・キーオ
アレン&カンパニー会長。1927年生まれ。コカ・コーラ元社長兼COO。ロベルト・ゴイズエタCEOと共に12年間にわたりコカ・コーラを経営し、世界200ヵ国以上のコカ・コーラ・システムを活性化させた。その後、投資銀行のアレン&カンパニー会長を務めるほか、バークシャー・ハザウェイ、マクドナルド、ワシントンポスト、ハインツなど数多くの企業の取締役も務める。本書の序文を書いたウォーレン・バフェットとは長年の友人。

 

目次

序文(ウォーレン・バフェット)
はじめに
法則1 リスクをとるのを止める(もっとも重要)
法則2 柔軟性をなくす
法則3 部下を遠ざける
法則4 自分は無謬だと考える
法則5 反則すれすれのところで戦う
法則6 考えるのに時間を使わない
法則7 専門家と外部コンサルタントを全面的に信頼する
法則8 官僚組織を愛する
法則9 一貫性のないメッセージを送る
法則10 将来を恐れる
法則11 仕事への熱意、人生への熱意を失う(オマケ)
謝辞
訳者あとがき

 

必ず失敗できる事例という一貫したメッセージ

【書評】ビジネスで失敗する人の10の法則[情熱と楽観主義の旗を掲げて]

本書はコカ・コーラという私の家の冷蔵庫にも入っている、今や誰もが知っている世界的商品を扱う会社の元社長が著したものです。本書名のとおり、著者は「事業に成功する方法が分からない」と言っています。これは羽生善治氏が「将棋が苦手」と言っていることと同じことでしょうか(真偽のほどは…w)。

しかし、成功する方法は分からないけれど、失敗する理由ならということで、それをまとめたところ本書になったとのこと。目次を見れば分かるとおり、失敗の法則は10から成っています。特に法則1が最も重要であるとのこと。この法則の順番は前後の法則と密接にかかわっています。例えば、法則3と4であれば、「無謬だと考えるから部下を遠ざける」、「部下を遠ざけるほど無謬である」とも言えますね。

序文でウォーレン・バフェットが言っているとおり、著者は『社長々々』していません。いうならば、漫画やドラマで描かれているように、大企業の社長が清掃員に扮して、会社の誰でもはいれるフロアにいるような、親近感湧かせる人柄を感じさせます。

そんな親近感湧かせる人柄とはうって変わり、本書の内容は法則9のように一貫性ある確固たるメッセージが至る所に散りばめられています。それは「こういうことをしたら必ず失敗します」ということと、「こういうことをしたために失敗した大企業がこれです」という事例の数々です。もちろん、私も知っている企業もありましたし、事件もありました。その裏側には、こういう失敗の法則があったのだなと、ドナルド・キーオ氏の目線で説明してくれます。

説明の仕方も、コカ・コーラの社長としてでなく、ドナルド・キーオとして話してくれているような、私たちも共感させてもらえるような伝え方なので、とても身に沁みります。何しろ、それぞれの法則で「そんなアホな…」と疑える内容が全くないからです。どれもが「あるある」レベルで理解できる内容だからです。

 

情熱と楽観主義の旗を掲げて邁進しよう

【書評】ビジネスで失敗する人の10の法則[情熱と楽観主義の旗を掲げて]

最も重要なことは、法則1が最重要法則であるように、これらの失敗法則は、「分かっていても回避できない」ことや「無意識で行っている」こと、さらには「分かっていても止められない」ことだというのを自覚することです。先に言ったとおり、本書では誰しもが知る大企業の失敗事例が沢山記述されています(例えばゼロックスとかIBMとか)。成功を収めた大企業ですら過ちを犯すのだから、私たちが犯さないはずはないのです(成功しているために起こっていることでもあります)。

現に、リスクをとることを恐れるなという言葉を理解していても回避できないのではないでしょうか?むしろ、理解しているからこそ回避できないとも言えるでしょう。しかし、そうすることで、どういうことが起こるのか。どういう方向に進んでしまうのか。著者の体験と歴史を基に解説してくれるのです。世界的大企業ともなると、一つの決断にも大きなプレッシャーはつきものだと分かります。しかし、個人レベルだと考えると一気に気持ちが軽くなるのではないでしょうか。本書の目指す「楽観主義」になれそうなものです。

本書の一説に以下の話があります。

あるとき、経営大学院の二人の教授の訪問を受け、こう質問された。「世界的な事業経験に基づいて、新規事業に有利なのはどのような時期だと考えますか。どういう条件が必要だと思いますか」…(中略)
起業家が必ず持っている創造性を信じるのであれば、ほとんどどんな時期も有利だといえる。新規事業に必要な条件についていうなら、こう考えてみるといい。「人がいるだろうか。いるとすれば、何を食べ、飲んでいるだろうか。何らかの経済活動が行われているだろうか。財やサービスの交換に使える手段はあるだろうか。以上の点が満たされていれば、事業を始めるのによい場所だし、よい時期だ」
将来に楽観的であれば、忍耐強くなれる。

これは個人で動き始めるのに時期はないのと同じなのではないでしょうか。将来を不安がらず、楽観的で情熱を持って取り組めば、少なくとも失敗することはないのではないかと思います。そう、法則11はオマケでありながら、全ての失敗の法則を回避する前提になるようなことです。土台とも言えます。

そんな情熱と楽観主義に水を差す現実主義が表れた時、こう考えよと言っています。

「現実的になれ」という助言が適切な場合もたしかにある。だが、こうした批判を受け入れる前に、少し考えてみるべきだ。現実的になるというのは、安易な道を選んで、高い理想に向かうのを諦めるという意味ではないかのかと。普通のものではない目標を目指しているとき、周囲の人たちはその目標をまだ理解できていないという場合もある。

何事も諦めることはないのです。バスケットボールでも「攻めのディフェンス」というように、守り続けていてはいけないのです。守りの姿勢が既に隙を与えているのだから。常に攻撃でチャレンジし続けてこそ、勝利が見えてくるのです。そうとは知っていても、失敗の最重要法則であるリスクをとれない自分は成功からほど遠いのだなと痛感させられる機会となりました。

成功は人ぞれぞれですが、少なくとも私は「自分らしい人生を送りたい」と考えています。であるならば、自分に合った人生を過ごすことは重要です。そのためにも、「自分軸」を発見しようかなと思う今日この頃。。。

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