【書評】小飼弾の失言学[棒読みのススメ]

【書評】小飼弾の失言学[棒読みのススメ]
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どうもタスです。

「決弾」に続き、小飼弾氏の著書を購入。今回は「失言」についてである。近々、ある一定数の人数の前で話をする機会があるので、とても身近に感じ、且つ「失言」に対してどう身構えていれば良いかのアドバイスをもらえるのではないかと期待して読書を開始した。

そこで今回は、読書習慣を始めて122冊目の本となった『小飼弾の失言学(洋泉社)』を読了したのでお伝えする。

 

著者のご紹介(本書引用)

小飼 弾(こがい だん)
1969年生まれ。ブロガー、、投資家。中学校卒業後16歳で大検取得、17歳でカルフォルニア大学バークレー校に入学。オン・ザ・エッヂ(後のライブドア)のCTO(取締役最高技術責任者)を務める。2004年より書評を中心としたブログ『404 Blog Not Found』を開始、月間100万PVを誇る人気ブログとなる。主な著書に『小飼弾の「仕組み」進化論』(日本実業出版社)、『空気を読むな、本を読め –小飼弾の頭が強くなる読書法』(イースト・プレス)、『新書がベスト』(ベストセラーズ)、『弾言 — 成功する人生とバランスシートの使い方』(ビンワード/Kindle版)ほか。

 

目次

【まえがき】失言は上梓の母
第一章 キジも鳴かずば撃たれまい!?
第二章 テクノロジーは失言を駆逐できるか?
第三章 失言キャラに認定された人々
第四章 職業別・言っちゃった語録
【あとがき】沈黙は金、発言はプライスレス

 

直言を避け棒読みに徹しろ

【書評】小飼弾の失言学[棒読みのススメ]

「まえがき」の表題どおり、本書を書いた理由は失言らしい。

「今回はまだ書かれていない本について書くことにする。あれはベストセラ―間違いなし、柳の下にどじょうが何匹どころか入れ食い状態というそういう本なのだが、なぜかまだどこも出していない。それは、失言集。」
とある連載で私がこう書いたところ、待っていたのは次の反響でした。
「だったら、おまえ書け!」
それに対する答えは、「だったら書いてやる!」

何とも弾さんらしい一幕ではあるのだが、、、ここで分かるのは、「失言」というのはその後の様相を変えてしまうということ。上記であれば、書く予定の無かった本を書くことになったこと。これが予定調和であれば、失言認定されはしないのだけれど、基本的に突発的なことが失言を生む。

この「突発的」であるがゆえに失言が生まれてしまうことについて、本書では「直言を避けろ(P20)」と言っている。思ったことを直ぐに言うなということである。そして、対策としては「棒読みのススメ」なのである。

棒読みとはすなわち、予定稿を作って、それを読み上げることに徹するということ。(P27)

 

スピーチの天才たちも棒読みを実践する

【書評】小飼弾の失言学[棒読みのススメ]

本書は、第一章で柳井正氏や橋下徹氏の失言を取り上げるのだが、そこに一貫する失言の理由は「立場を理解していないこと」である。極端に言うと、個人的に、そしてそれを知人に言うだけでは失言にはならないのである。

それを第三者に対して、しかも、立場ある身として直言してしまうところに失言リスクが内在するというのである。

例えば、棒読みのススメを実践しているある有名人の内容について引用する。

プレゼンの天才と言われたスティーブ・ジョブスでさえ、製品発表の前には綿密なリハーサルを繰り返し、予定稿を一字一句、推敲して本番に臨みました。2005年6月12日にはスタンフォード大学の卒業式に招かれ、世紀の名スピーチと言われる伝説を残しましたが、このときも台に置かれた予定稿を文字通り「棒読み」で読むだけだったのです。(P28)

また、元アメリカ大統領で「スピーチの天才」と称されたバラク・オバマ氏も、スピーチ原稿を電子的に表示する「テレプロンプター」を常用していたという。

事前に話すをことを熟考し、そして推敲する。それを書きまとめたものを本番では読むだけに徹する。当の本人は、あたかもその時に思いついたように、湯水のように言葉が溢れてくるかのように話せればと思うことはあれど、単純に失言リスクを増すばかりなのだと理解した。

 

棒読みをスピーチたらしめるためには

【書評】小飼弾の失言学[棒読みのススメ]

ただし、あまりにも「棒読み」だと聞く側の気分は高揚しないだろう。もちろん、そのスピーチは高揚を目的としたものでないことがほとんどなのであろうけれど。その場合でも、予定稿は準備するべきであり、『「予定稿を読み上げるだけでなく、あたかも本音を語っているようにシレッと読む技術」を獲得するのです。(P59)』なのである。

予定稿を準備し、シレッと演技する。人前で話したことがある人であれば分かると思うが、なかなか思うように伝えることは難しい。このシレッとがとても難しいのである。では、どうするべきか?

「まずは、声に出して読み、次に演じるように読む。(P61)」と、実践を重ねるだけである。巷間では、緊張しないための方法だとか、上手に話せるようになる秘訣だとか、色々言われているけれど、先に話したスピーチの天才たちも「膨大な練習」があって天才になった。

そう考えると、「失言」をしないためにはどうしたらよいか?と考えるよりは、準備してお伝えしたかったことを一字一句間違えないように伝えることを練習しておこう。と思えるのである。

冒頭にお話ししたが、私も人前で話すことはある。本心はメチャクチャやりたくないのだけれど、本書のように考えれば、負荷も減り、やるべきことが明確になるのではないだろうか。本書は、あくまで「失言集」であり「それの対処方法」”も”語られている本である。「スピーチの上手な作法の紹介」ではないことを最後に付け加えて終わりとする。

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