【書評】中学歴史 平成30年度文部科学省検定不合格教科書[国史を学ぶ]

【書評】中学歴史 平成30年度文部科学省検定不合格教科書[国史を学ぶ]
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どうもタスです。

学び直し読本から一旦離れていたのだけれど、久しぶりに戻ってきました。その教科は、私が最も苦手だった「歴史」です。しかし、本書を読んで色々と過去の知識を思い出したのと、新しく知識を取り言えれたので非常に役立ちました。

Kindle Unlimitedを漁って出会った本、今回は読書習慣を始めて60冊目の本として「中学歴史 平成30年度文部科学省検定不合格教科書(令和書籍)」を読了したのでお伝えします。

 

<小学校の学び直し>

<中学校の学び直し>

 

著者のご紹介

竹田 恒泰(たけだ つねやす)
日本の政治評論家、作家、ラーメン店・両替業経営などの事業家。 旧皇族の竹田家に誕生する。 竹田恆和は父。 男系では南北朝時代の北朝第3代崇光天皇の19世の子孫、女系では第123代大正天皇の異母実妹である昌子内親王の曾孫にあたる。

 

目次

刊行に寄せて
『国史教科書』の特徴
巻頭言
世界各国略年表
歴代天皇の皇位継承図
序 国史を学ぶにあたって
第一章 神代・原始
第二章 古代
第三章 中世
第四章 近世
第五章 近代
第六章 現代
検定審査不合格理由
根拠資料リスト

 

本書が歴史を教える目的

【書評】中学歴史 平成30年度文部科学省検定不合格教科書[国史を学ぶ]

本書は以下の質問から始まる。

平成二十五年に福岡県で行われた高校生建国意識調査によると「日本はいつ建国したか」「日本を建国したのは誰か」という二つの問いに対して、正しく解答できた生徒は、それぞれ約二パーセント程度しかいなかったという(山本みずき「18歳の宣戦布告国家観なき若者に告ぐ」『正論』平成二十五年五月号)

高校生建国意識調査って何?というところは引っかかるものの、私もこの問いには答えられなかった。この答えは本書でもWebでも得られるのだが、学んだ知識が今も覚えているという人はどのくらいいるだろう。この後、以下のように続く。

もし米国の高校生に「米国はいつ建国したか」「初代大統領は誰か」と問うたら、ほとんどの全員が即答するだろう。中国の高校生に「中国はいつ建国したか」「初代国家主席は誰か」と問うても、やはり同じように全員が即答するはずである。その理由は「学校で教えているから」に他ならない。

確かに、米国は比較的分かり易い。学校で教えているからという部分については、教えてもらった、もしくは勉強した記憶が無いから仕方ない。。それくらい意識が欠けているのが分かった。

2015年2月11日の産経ニュース記事「建国の日「知っている」は2割未満、米国・中国は9割超 「自国誇り」の日本人は7割」からもその実態がよくわかるだろう(当該記事には答えも書いてある)。正答率を年代別に見た場合、最も高かった60代でも5割に届いていないのだから。

なぜこんな質問をしたのか、それは本書を数ページめくったところに以下のような記載がある。

日本の教科書が建国の経緯を書かない理由は、戦争に負けたことが原因である。GHQがあらゆる出版物に適用した『プレス・コード』も然ることながら、教科書検閲に用いたGHQの『教科書検閲の基準』の影響が大きい。

検閲基準により、前出の回答は教えられていないということだ。ちなみに、検閲の基準により、教科書から徹底的に排除された内容は以下の五点になる(以下、高橋史郎『検証 戦後教育』広池学園出版部)。

  • 天皇に関する用語
  • 国家的拡張に関する用語
  • 愛国心につながる用語
  • 日本国の神話の起源や、楠木正成のような英雄および道義的人物としての皇族
  • 新道や祭祀、神社に関する言及、等々

まさしく前出の回答が該当する。本書は、そのような史にぽっかりと穴が開いてしまい、極めて不自然な内容を埋め合わせることを目的としている。なぜ戦後70年を過ぎた現代において、プレス・コードを不文律として今に残しているのかは置いておいても、上記五点について知ることは日本国民として自然なことと思う。

 

同じ過ちを繰り返すことを予防する『国史教科書』

【書評】中学歴史 平成30年度文部科学省検定不合格教科書[国史を学ぶ]

また、本書は『国史教科書』と名付け、その理由は「日本人の日本人による日本人のための教科書」であるという。誰しもどこかで聞いたフレーズではあるが、それほど独立を意識しているのだろう。それは以下の記述からも理解できる。

終戦まで日本の学校には「国史」という教科があった。しかし、GHQの指示により「国史」教育は停止され、後に中学では「歴史」、高校では「日本史」ちう教科名に変更して再開することになった。教科名が変更されただけでなく、内容も一変した。

それが何故かは、上記のプレス・コードの影響だろう。その他、本書にはいくつか特徴を設けているが、それは本書で確認されたい。時代区分は「神代・原始、古代、中世、近世、近代、現代」と明確に分けている。なお、その歴史区分はヨーロッパの歴史に合わせるのではなく、日本国史を基準に区分けている。そのため、どの部分を学ぶかによって読み切り感覚で選定できるもの嬉しい。

本書は教科書というよりも歴史「読み物」に近い印象を受けた。縄文人の古代から戦後、現在までの国史を順を追って過去の学びを思い出しながら読めたので楽しめた。媒体は紙より電子の方がより楽しめると思う。電子であれば、辞書にて各史実を調べながら読めるメリットがあるからだ。そこで詳細を知りたければ、別デバイス(スマホ等)で調べながら読むと、なお知ることができる。

何より、本書が「身近な地域の歴史を調べる活動を計画的に実施できるような図書の構成となっておらず」と指摘されたように、学ぶのは能動的でなければならない。本書はその指摘を受け、各章最後に調査研究、討論、考察を促しているが、本書は読み物として読んでいるうちにもっと知りたいとなるのだから、その指摘自体が不要だったのではないかと感じる。指摘の改善部分が不要に思えてならないからだ。

同じ過ちを繰り返さないようにするためには「歴史を知ること」が重要であり、それは過去の人類の叡智の積み重ねを享受することと同様なことだ。そう考えると歴史を学ぶことはとても重要なこと。ただし、歴史は暗記するものではない。もちろん、暗記することにより歴史の流れを追いやすくなるのは良いことであるが、あくまで「流れ」を体感することが重要だ。その流れを吟味・検討、ときには疑い、自分に取り入れることで「同じ過ちを繰り返すことを予防する」ことに繋がるのではないかと思う。

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