【書評】ラクして成果が上がる理系的仕事術[知的生産はクリエイティブに]

【書評】ラクして成果が上がる理系的仕事術[知的生産はクリエイティブに]
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どうもタスです。

つい最近「「知」のソフトウェア」を読んで、自分流を考えるヒントを沢山もらえた気がする。本書はそれを取り込み、且つ他にも数多ある沢山の自分流をも取り込み、さらにそれに著者の自分流も付け加えて、検証し、実用的で間違いないと選定した16の「理系的テクニック」を紹介する。

そこで今回は、読書習慣を始めて98冊目の本となった『ラクして成果が上がる理系的仕事術(PHP新書)』を読了したのでお伝えする。

 

著者のご紹介(本書引用)

鎌田 浩毅(かまた ひろき)
1955年東京都生まれ。東京大学理学部地震鉱物学科を卒業。通産省地質調査所主任研究官、米国カスケード火山観測所研究員を経て、97年より京都大学大学院人間・環境学研究科教授。理学博士。専門は火山学だが、科学の啓発活動に積極的な自称「科学の伝道師」。日本地質学会論文賞受賞(96年)、日本地質学会優秀講演賞受賞(2004年)。

 

目次

はじめに
第Ⅰ部 アタマも周りもまずは一新! –理系的システムの整備と情報の収集
 第1章 頭の中の準備術
 第2章 仕事環境の整備術
 第3章 賢い情報収集術
第Ⅱ部 とことんアイデアを練る! –クリエイティブな情報整理と発想法
 第4章 無駄をなくすデータ整理術
 第5章 クリエイティブな魔法の発想術
 第6章 発想をメッセージへと変える技術
第Ⅲ部 いよいよ書き出す! –理系的なアウトプットの実行と将来への準備
 第7章 書くことをラクにする技術
 第8章 文章をわかりやすく仕上げる技術
 第9章 未来のアウトプットへと助走する技術
おわりに
本書で述べた16個のキーワード一覧表

 

理系的テクニックと16の方法論

【書評】ラクして成果が上がる理系的仕事術[知的生産はクリエイティブに]

本書の最後には以下のように書かれている。

本書が最終的にめざす目標は、つねに自分を変えてゆく創造的な生きかたである。これを可能にするような科学的システムを、あくまでもラクに、効率的に構築するのだ。
これこそが新しい人生を作るための理系的な”方程式”なのである。

「自分を変えてゆく創造的な生きかた」とても素晴らしいことだし、私もそう想って生きていきたいと思う。しかし、注目するべきはその後の、「あくまでもラクに、効率的に構築する」の部分である。

冒頭で話した16の「理系的テクニック」をいかに列挙する。

  1. ラベル法
  2. 不完全法
  3. 枠組み法
  4. 割り算法
  5. 一望法
  6. 要素分解法
  7. バッファー法
  8. 目的優先法
  9. 橋渡し法
  10. 棚上げ法
  11. コピーペースト法
  12. 隙間法
  13. 三脚法
  14. ひと言法
  15. 呼び水法
  16. 落ち穂拾い方

一瞥しただけでは想像できない方法もあるけれど、話を聞けば「なんだそんなことか」と腑に落ちることも多いのではないかと思う。というのも、これが適用できずにどうやったら良い仕事ができるんだ?と思ってしまうからだ。

簡単なところでいうと、不完全法は、非完全主義であるべきだということ。これは「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」でWindows95がリリース時に3500個のバグが内在していた事実があったように、各所で言われていることだ。

枠組み法は、最初にある程度完成形をイメージすることだが、そうでなければ始められない。ここも「ある程度」である。完璧なものはこの段階でイメージできない。割り算法は、最終目標までの道のりを逆算することだが、スケジューリングの際には必須である。要素分解法は…、と順次、物事を進める上で必要になる方法論が続いていく。

その一方で、度々出てくる「文系には理解し難い」といったキーワードには驚かされる。文系の作業の進め方や物事の整理の仕方は、本書の説明とはかけ離れているのか…?だとしたら、どのように行っているのだろうか…。それで上手くやれているのだろうか…、上手くやれていなそうだから、著者は提唱しているのだろうか。。など、とても不思議に思ってしまった。

 

クリエイティブな発想で知的生産を

【書評】ラクして成果が上がる理系的仕事術[知的生産はクリエイティブに]

特に、ラベル法なんかは体に染みつきすぎて、フォルダやディレクトリはまさにその法則で無意識に整理している。しかし一方では、目から鱗ではないが、気付かせてくれたことがある。それは「オリジナルとクリエイティブ」だ。

wikipediaで調べると、オリジナルは「オリジナル とは. 「独創的」「独自のもの」という意味。 また、何かに加工されたものの元となるもの。」であり、クリエイティブは「クリエイティブ、クリエイティヴ(Creative)とは、創造性、創造的であることの英訳。」である。

違いは一目瞭然、オリジナルは「元となるもの」であり、「独創的」なのである。それに対して、クリエイティブの「創造的」は「それまでに無かったものを作る」ことであり、「元となるもの」ではないのだ。

本書もそこを強調しており、だからこそ「コピーペースト法」、言い換えれば「まねぶ法」がとても重要だと言っているのである。まずは先人のオリジナリティを真似し、自分のモノにすることが大事なのである。そして、そこに個性が反映されることでクリエイティブなモノが出来上がる。

クリエイティブなモノもオリジナルである。しかし、真のオリジナルは「元」なので成り得ないのではあるが、視点を変え、面白い独自の志向性を見つけられれば、それはクリエイティブなのである。

まさに本書はクリエイティブだと以下のように示している。

本書が目指しているのも、クリエイティブなタイプの本だ。いってみれば、梅棹忠夫や野口悠紀雄、立花隆や齋藤孝などの先駆者たちの知見をまとめなおしたものなのだが、彼らの著作に私なりの理系的な味付けを施したつもりである。

そう考えるとモノを生むという行為のハードルが下がったのではないだろうか?そして、その結果生まれたモノに対して、私たちは感謝している。役に立つモノを作れる可能性が低いことではないことが実感できるのだ。

上記内容を紹介する章の最後は以下の話しで締めくくられる。

コピーペーストから仕事を始めること、クリエイティブな仕事をすること、隙間を上手に見つけること—この三点が本章で覚えておいてほしいエッセンスだ。

これまで話したことは、三点のうちの前者二点である。最後の一点である「隙間を上手に見つけること(隙間法)」は、クリエイティブをさらに加速させる方法論である。こちらは本書で理解していただきたい。とても重要で、前者二点より強烈である。

本書も至る所で「自分のシステムを作る」ことを推奨している。これは、「「知」のソフトウェア」でいうところの「自分の方法論」である。数多のヒントはくれるが、やはり最後は自分のシステム(方法論)を確立させることが最も大事なのである。

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