【書評】国語 算数 理科 しごと[簿記を利用したしごと学]

【書評】国語 算数 理科 しごと[簿記を利用したしごと学]
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どうもタスです。

「しごと」って何?こういう素朴な疑問を子供は抱きますが、意外に大人でも答えが出難いものです。ましてや、子供にそれを教えようとすることは左が理由に骨が折れることは間違いありません。

そんな素朴な疑問に答えを見いだしてくれるのが本書「国語 算数 理科 しごと」です。そこで今回は、読書習慣を始めて57冊目の本として「国語 算数 理科 しごと 子どもと話そう「働くことの意味と価値」(日本経済新聞社出版)」を読了したのでお伝えします。

 

著者のご紹介

岩谷 誠治(いわたに せいじ)
早稲田大学理工学部卒。株式会社資生堂を経て朝日監査法人(現・あずさ監査法人)に入社。1994年公認会計士登録。その後、アーサーアンダーセンビジネスコンサルティングを経て、2001年に独立。岩谷誠治公認会計士事務所を開設。現在は株式会社会計意識代表取締役として会計知識のビジネスへの応用を指導。日経ビジネススクール、みずほセミナー講師も務める。

 

目次

プロローグ
第Ⅰ章 月曜日 お父さんの仕事は何か
第Ⅱ章 火曜日 商売をはじめてみよう
第Ⅲ章 水曜日 「儲け」とは何か
第Ⅳ章 木曜日 約束を守るために
第Ⅴ章 金曜日 仕事の種類は無限大
第Ⅵ章 土曜日 妻との会話~お父さんの宿題~
あとがき

 

しごととは?それを子供に説明できるか

【書評】国語 算数 理科 しごと[簿記を利用したしごと学]

「しごと」。普段何気なく使っている言葉ですね。そして、一定年齢以上になると切っては切れない関係になり、一生のほとんどを付き合う関係にある「しごと」。しかし、そんなしごとについて理解している人は少ないと思われる。私もその中の一人だと本書を読んで気付かされた。しごとって何?何のためにするの?あなた(お父さん、お母さん)のしごとは何?意外と答えられない質問の数々。

初めに答えを書くと、しごととは「約束を守ること」。はっ?なにそれ。当たり前じゃん。そんな声が聞こえてきそうだけれど、その約束とは何?守ることとはどうすること?そこを懇切丁寧に解説してくれるのが本書。説明相手は小学生という設定なので、話しは十分に分かり易い。将来、子供が小学生になったら一緒に読んでも良い本だと思う。もし、今子供が小学生であれば、将来のために今からしごとの概念を理解しておくことは、きっと今後の役に立つだろう。そして、もちろん大人も読める内容であることは言うまでもない。

 

会計の概念を学ぶことはしごとや人生に活きる

【書評】国語 算数 理科 しごと[簿記を利用したしごと学]

なにしろ、本書はしごとの何たるかを会計によって表現している。ここがポイントで、この要素が加わることで子供だけではなく、大人も学びが得れる内容になっている。そう、本書はしごとを通じて複式簿記が学べるのだ。もっと言うと、貸借対照表や損益計算書の概念まで抑えられる点は、企業の理解はおろか社会すらも学べてしまうスキルセットを得られる。

特に、しごとには

  • 利益を増やすもの
  • 利益を減らすもの
  • 利益に影響を与えないもの

が存在することを学ぶべきだろう。これがどういう流れで学ぶのかは本書に譲るとして、これは人生設計にも十分役立つスキルだ(それをどう活かすかは弾言をご覧あれ)。例えば、知識に置き換えても良いし、お金に置き換えても良い。徳に置き換えても良さそうだ(多少いやらしさが出るけれど…)。

蛇足だが、資産運用という点では、住宅ローンを利用したマイホーム購入はまさに「利益に影響を与えないもの」ということになる。土地と建物が手に入ることで資産を手に入れられるが、ローンを組むということは負債を保持していることになるので相殺される。すなわち、「利益に影響を与えない」ことになるのだ。金持ち父さん 貧乏父さんを読む前に、本書を読むことで事前知識は得られるだろう。

 

しごとの基礎はルーチンワーク

【書評】国語 算数 理科 しごと[簿記を利用したしごと学]

さらに、角度は違うが仕事に対する姿勢についても学ぶことができた。それは「ルーチンワークの大切さ」だ。これについては、課長の教科書で末端社員の重要なしごと内容だと理解したのだが、なぜそれが重要なのかは置いてきたような気がしていた。課長の教科書では、異常を感ずるには平常を知らなければならないという意味でルーチンワークをこなす意味はあるという趣旨もあったのだが、本書は角度が違う。

それは、スポーツ選手に例えると分かり易い。私の好きなバスケットボールは基礎を大切にするスポーツで、例え、バスケットの世界最高峰リーグであるNBAの選手ですら、オフシーズンのワークアウトでは基礎技術を反復練習する。ランニング、ドリブル、パス、シュート。トリッキーな上級技のみを練習する選手などいない。むしろ、基礎が疎かであればスーパープレイはできないどころか、NBAにも存在し得ないだろう。

そう考えると、如何に基礎練習が重要なのか、如何にルーチンワークが重要なのかが理解できる。こんな簡単な話もいざ「しごと」となると置き去りにされていた感があった。魅力のある仕事は本当に魅力があるのか?それは表層上のもの?大人は金銭的、自由度(服装や時間)、創造性、など表層的な意義をしごとに求めがちだ。しごととは本質的に異なる部分でしごとを測りがちなのだ。

これは私も響いた。子供に教える前に、気付けて良かったなと思う。「しごととは約束を守ること」これが大前提にあって、ようやく自分の好きなことをしごととして選択できる。その選択肢も思っている以上に限りなくある。そして、しごとは全てに通ずるように基礎が大事だということを理解した。

そう考えると、約束を守ることは何も営利企業に限ったことではない。非営利企業でも社会的約束があるからだ。「あとがき」に書かれているように、本書は営利企業に絞られた説明になっている。いつか非営利企業版が発刊されることを楽しみにしよう。

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